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「ビキニ」の女王・安井友梨さんに聞く――筋肉美のためにサツマイモを選んだ訳

  • 11 分前
  • 読了時間: 9分

サツマイモ経済圏の活性化を目的とした産学連携のコンソーシアム「みんなのサツマイモを守るプロジェクト-Save The Sweet Potato-(以下、SSP)」。

サツマイモ産業のいまやこれからを語り合う連載の第4回は、ビキニフィットネスアスリートで世界の頂点に上り詰め、タレントとしても活躍する安井友梨さんがゲストです。

干し芋を競技生活に欠かせない「相棒」と語る安井さん。サツマイモの機能性や価値、そして可能性について、SSP代表の後藤基文(welzo取締役)と語り合いました。


厳しい減量やトレーニング

干し芋が心強い「相棒」に


後藤基文(以下、後藤) 競技と向き合う中、サツマイモをとても活用しているとうかがいました。昔から好きだったのでしょうか。


安井友梨さん(以下、安井さん) 家族全員がサツマイモが大好きで、子供の頃、家の庭にはサツマイモが入った段ボールが常に置いてあるような家で育ちました。

父は庭で焼き芋を焼いてくれたり、母はいつもサツマイモの天ぷらを大量に作ってくれたりして、きょうだいで競って食べていました。

妹とはスイートポテトをよくつくりましたね。あんこも好きだったので、スイートポテトとあんこを合体させて、それを食べたりもしていました。


安井友梨さん
安井友梨さん

後藤 アスリートとしてサツマイモに目を向けるようになったのはどのような経緯からだったのでしょう。


安井さん 競技を始めてから気づいたのですが、ボディビルダーの方は干し芋をよく食べています。私のトレーナーもボディビルダーで、やはりジムでよく干し芋を食べていました。


不思議に思って理由を聞くと、「減量中でも食べやすいおやつだから」と教えてくれました。それまで私は、減量中はお菓子のようなものは一切食べてはいけないと思っていたので驚きました。


私自身、食べたいものを我慢することが大きなストレスになり、大会後に反動で体重が大きく増えてしまうこともありました。その結果、翌年の減量がさらに厳しくなるという悪循環に陥っていました。そんなときに取り入れたのが干し芋でした。


後藤 干し芋に頼ってみようと思った訳ですね。


安井さん 私の場合、1年のうち約8カ月が減量期間なので、その間に甘いものを我慢し続けるのは大きなストレスでした。そんな中で干し芋を食べられることは、とてもありがたい存在でした。


実際に食べ始めてからは気持ちが落ち着き、食べ物への強い欲求も減っていきました。オフシーズンでもスイーツを過剰に食べたいと思うことが少なくなりました。


その結果、減量幅も以前の約20キロから15キロ、10キロ、さらに5キロ以内と少なく収まるようになりました。私にとって干し芋との出会いは、大きな転機だったと感じています。


後藤 ともに厳しい減量や競技に向かっていく「相棒」みたいなイメージも持ちました。


後藤基文(welzo取締役)
後藤基文(welzo取締役)

安井さん まさにその通りです。減量中でも、干し芋なら食べられるという。しかも、甘いのも、すごく嬉しくて…。いつもかばんに入れて食べるようになりました。


後藤 ちなみに、減量中はどのように食べているのですか。


安井さん 減量中でも食べるタイミングがあり、トレーニング前後と15時ごろに少しずつ食べています。比較的、体脂肪として蓄積されにくいとされる時間帯です。


後藤 1日に3回も食べられるのはうれしいですね。


安井さん そうですね。干し芋が食べられると思うと、トレーニングの励みにもなっています。



甘くおいしいだけでない

「驚くほどの価値」


後藤 干し芋を中心にお話をうかがってきましたが、アスリートとして感じるサツマイモの価値や可能性についても教えていただけますか。


安井さん サツマイモは、ただ甘くておいしいだけでなく、驚くほどの価値を秘めた食品だと思っています。甘くておいしい食品はたくさんありますが、サツマイモは栄養面や機能面にも数々の特徴があると感じています。


まず、私にとってはダイエットの強い味方です。ダイエットでは食後の血糖値の変動をできるだけ緩やかにすることが大切だといわれています。


干し芋は比較的、GI値(=食品が体内で消化され、糖分に変わって血液中に吸収される速さを示した指標)が低い食品として知られ、血糖値が急激に上がりにくいとされています。そのため、食事管理をするうえで取り入れやすい食品だと感じています。


また、トレーニングをしている人にとっては、余分な脂肪を増やしたくないという思いがあります。その点、サツマイモや干し芋は脂質が少なく、エネルギー補給にも活用しやすいため、多くのアスリートに支持されている理由の一つだと思います。


おいしいのに、栄養の塊でもある。健康的なダイエットや体づくりを目指す人にとって、とても頼もしい最強の食品だと感じています。



後藤 健康というテーマでみると、アスリートだけでなく、あらゆる人にとっても共通の重要なテーマになりますね。


安井さん そうですね。私は、老化との関連が研究されているAGE(終末糖化産物)も意識しています。AGEは高温で加熱調理した食品に多く含まれる傾向があるとされますが、干し芋は蒸して乾燥させて作られるため、比較的少ないといわれています。


また、私が特に重視しているのが、腸内環境です。アスリートの減量では、まず腸内環境を整えることが大切だと考えています。体に良いものを摂るだけでなく、それを活かせる状態をつくることが重要だからです。


そのため、減量を始める際は、最初の1カ月ほど腸内環境を整えることを意識しています。


後藤 サツマイモは食物繊維を含んでいるので、腸内環境を意識する人には注目されていますね。


安井さん はい。腸内細菌は、サツマイモに含まれる発酵性食物繊維をエサにして短鎖脂肪酸をつくるとされています。短鎖脂肪酸は健康維持との関係が注目されているため、サツマイモは腸活を意識する方にとっても魅力のある食品だと思います。


また、サツマイモにはヤラピンという成分が含まれており、食物繊維とともにお通じをサポートするといわれています。さらに、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸も含まれており、糖の吸収や糖代謝との関係について研究が進められています。



後藤 サツマイモは甘くておいしいだけでなく、こんなにいい食べ物なんだということをもっと知ってもらいたいですね。


安井さん 老若男女みんなに絶対食べた方がいいよって自信を持って言える。私も自信を持って食べてます(笑)。


後藤 サツマイモの消費が上がることで、人々の健康の度合いも上がる。そうなれば、これ以上いいことはないな、と思います。

そうやって、みなさんに食べていただいて、大きな需要が続くことで、サツマイモ農家さんが安心してつくり続けていける。SSPの活動は、そういった一つの農業発展に寄与する文脈でも取り組んでいきたいなと考えています。


あと、できれば世界の人々にも、日本の高品質でおいしいサツマイモを知ってもらいたいなと思っています。日本のサツマイモや干し芋が「やっぱり美味しいよね」みたいになってもらえると非常にいいなと考えています。



安井さん その気持ちはよく分かります。私も世界選手権で海外に行く際、干し芋をお土産に持っていくのですが、「砂糖が入っているのか」と驚かれることがあります。「原料はサツマイモだけですよ」と伝えると、さらに驚かれます。日本の干し芋は特においしいと評判で、日本の技術の高さを感じます。


また、先日タイを訪れた際には、日系の量販店で焼き芋を求める大行列も見かけました。海外でも日本のサツマイモへの関心が高まっていると感じています。


後藤 東南アジア地域だけでも7億人近い人口があります。日本のサツマイモのおいしさがさらに知られるようになれば、途轍もないことになりますね。


毎回食べるたび

「二度と出会えない」


後藤 干し芋の話に戻るのですが、全国の産地や生産者での違いや個性もありますか。


安井さん 地方の特色が出るのもすごく面白いポイントです。もちろん品種によっても違います。さらに言えば、生産された年によっても違う。だから、順繰りでいろんな干し芋を全国から取り寄せて食べています。


天然の食材ならではかもしれませんが、毎回食べるたびに「二度と出会えない」と思いながら味わっています(笑)。腸活的にも同じものをずっと食べているよりも、全国のいろんな土地、いろんな農家さんのものを食べると、菌が多様化してきて、腸内環境にもいい影響が出るのではと思っています。



後藤 安井さんが特に好まれているというか、注目しているのはどんなものでしょうか。


安井さん 紫芋の干し芋に注目しています。 茨城県から取り寄せて買っていて、今年だけで200袋ぐらい買っているかも。なぜ、紫芋かといいますと、紫色のもとになっているアントシアニンというポリフェノールを豊富に含んでいることなんです。

アントシアニンは、 腸内環境全体によい影響をもたらすビフィズス菌とか乳酸菌とかをものすごく増やすんですよ。そういう意味で、最強なんですよ。


後藤 最後にSSPの活動について触れさせてください。


SSPではポータルサイトを通じて、生産者の皆さんや産地のさまざまな取り組みを紹介しています。特に、サツマイモづくりの基盤となる土壌改善など、生産現場の努力を継続的に取材し発信していきたいと考えています。

また、サツマイモの安定した需要と適正な価格形成を実現するためにも、サツマイモの経済圏を盛り上げ、消費拡大につなげていくことが重要です。



今回の対談を通じて、サツマイモの価値や可能性はこんなにもたくさんあるのに、まだまだ十分に多くの人に伝わり切っていないのではとあらためて感じました。今後も、サツマイモの魅力を広く発信し、消費拡大につながる活動にも力を入れていきたいと思います。


安井さん 心と体は食べ物でつくられるので、何を選んで食べるかはとても大切だと思います。そして、その選択が農家さんの応援にもつながると考えています。


これまでサツマイモ農家さんや干し芋の生産者さんを訪ね、栽培や製造の現場を体験させていただいたことがあります。そこで、多くの苦労を重ねて商品がつくられていることを実感しました。



それまでもおいしく食べていましたが、現場を知ったことで、より一層おいしく感じるようになりました。さまざまな困難を乗り越えながら、毎年より良いものづくりに取り組まれている姿に感銘を受けています。


これからも食べて応援するとともに、サツマイモの魅力や価値を一人でも多くの方に伝えていきたいです。サツマイモを好きな人が増え、消費が広がることで、生産者の皆さんがさらに良いものをつくる好循環が生まれると思います。


今後も感謝の気持ちを持ちながら、サツマイモや干し芋を楽しんでいきたいと思います。


(構成=さつまいもニュースONLINE)



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